もざぴ日記24 〜恐怖の体力強化合宿 IBO PART1〜
お久しぶりです。
日本は先日大変な大雪だったそうですね。
こちらは季節は打って変わって夏なのですが、モザンビーク北部はハリケーンがやって来ているので、あまり快晴ではありません。
ちょうど一年前
話は急激に変わりますが、先日大雪だった1/23のちょうど一年前、2017年1/23はわたしが青年海外協力隊としてモザンビークへ行くことを公表した日でした。
Facebookで多くの人への公開をしたのですが、ありがたいことに行く前に会いたいというお言葉をいただき、関西や関東圏の友人たちと多くのことを話させていただきました。
きっとモザンビークに来る、というきっかけがなかったら話さなかったようなことも話しました。
それだけでこちらに来たことに意味があったかもしれません。
またありがたいことに、今まであまり友人の愛に受けたことがない人生でしたが、26年分の愛を一気に感じることができた機会でもありました。(友人は今までかなり少なかったので)
こんなに自分は愛してもらえていたのかと、初めて感じられた機会でした。
そんな方々のためにも必ず健康で、より素晴らしい人間となって帰ってきたいと思います。
モザンビーク秘境の観光地 イボ島
さて、今回はモザンビーク北部にある、リゾート地イボ島に行ってきました。
このイボ島はモザンビークの中でも発展が遅れている、と言われているカーボ・デルガド州にあり、首都のあるマプトから大きく離れているため、非常に綺麗な海と南部より温暖な南国風の雰囲気が特徴です。
さて、このイボ島へは青年海外協力隊員のメンバー総勢9名で向かいました。
内、わたしを含めた3名はまだ半年以下の来て間もない隊員ですが、他のメンバーは一年以上活動しているポルトガル語も堪能で、たくましい先輩方です。
わたしの住んでいるリシンガからは同じ北部とは言えども、中継地点カーボ・デルガド州の州都ペンバまでは飛行機だと途中一泊ありので飛行機乗車時間合計4時間で行くか、乾季時なら車で10時間の道のりの、2パターンしかありません。
近いように見えるんですけどね、、、、
飛行機で行く場合はペンバまで2万円程かかりますが、車の場合はわる人数にもよりますが、半額ほどでいけます。
そんなわけで協力隊のほんの僅かばかりの生活費しかいただいていない私たちには問答無用で陸路選択、となったわけです。
これが悪夢の始まりでした、、、、、、
1/18(1日目) 陸路移動 リシンガ~ペンバ
目的地 ペンバまでは乾季で10時間かかる場所なので、ゆとりをもって朝は5時半出発。
想定だと夕方前に着くかなという感じ。
ペンバまでの車はリシンガにあるレンタカー屋さん(ドライバー付き)に先輩がお願いしてくれていました!
ところがどっこい。
30分どころか、1時間、2時間。待ってもきませんではないですか。
朝早いので朝ごはんは抜いて出発しようと考えていたのですが、ずっと連絡がこないのでとりあえず1人で朝から親子丼を食べました。
(朝ガッツリ食べたい人)
8:30(3時間経過)になってもこないので、先輩隊員の家にリシンガから出る人5人全員集合して、トランプをして待つこととなりました。
....
.......
............。
気づいてみれば10:00
なのにまだ来ない。
先輩隊員は10分おきにキレの電話を会社に入れてるのに、最終的には着信拒否される始末。
けどなぜかメッセージで逐一車の様子について連絡は来る。
「あと10分で行く。」
いや、それ1時間前にも聞きましたから。
結局出発できたのは11:00。
その時は先輩隊員がとても怒っていたので、逆に僕自身はイライラも怒りもせずにのんびり待つことができたのですが、この記事を今書きながら、やっぱりおかしいよな。
ってイライラしてきました笑
先輩隊員達もこんなに遅れる事象は初めてのようです。まさかの5時間半遅れ。
一度9時ごろに家の前まで来たのですが、用意して来た車がなぜか運転手含めて5人乗りの乗用車。
いやいや、我々だけで5人いるっつーの。
まじでバカだなと思った瞬間でしたが、
10分で取り替えて来ると言って、なかなか帰って来ずにこのザマです。みなさま気をつけましょう。
さて悪運はこんなでは終わりません。
なぜなら恐怖の体力強化合宿ですからね。
雨季なので、乾季の時に普通あるはずの道が早速ありません。川で水没しています。
「え、これ無理でしょう、、、、」
という第一関門。
先輩隊員が裸足になって自ら入ってくれて深さを調べてくれました。
結果、そこそこ深い、水の流れの勢いもある。
もうこれは運に任せるしかない。
という結論になり、勢いをつけて車が水はドボン。や、まじで船かよこの乗り物。
って並みに水に沈みました。
途中やばい音したり、後部座席に浸水もあったようですがなんとか切り抜けられました。
その先にも道が水没している場所多発。
少なくとも10箇所はあったなあ、て感じです。
そんな水没の場所につくたびに先ほどの先輩隊員(女性)がドライバーに調べてこい、と言われて深さを調べにいかされます。
いやいや、お前が行けよ💢
という感じで、このモザンビーク人ドライバーにはイライラしっぱなしでした。
このドライバー。
遅刻して来た&道が悪いくせに彼は自分の都合のために度々車を止めるのです。
大体自分が食べるようなクッキーを買ったり、飲み物を買ったりなのですが、その回数がやたらと多い。一気に1箇所で買えばええやん。
というか、日本式でいうなら元から買っておけよ💢💢💢
ガソリンも散々待たせたのに、元から入れてなくて、出発してから入れる始末。
まあこれは計画性ない、モザンビークあるあるなのでもう今更とやかく言っても仕方ありません。
話は戻りまして、
道が水没するたびに先輩隊員が身を張って、深さを確かめに行くのですが、わざわざ先輩が深さを測って右側の方が浅いから、
「右側を進んだ方が良い!」
とアドバイスをドライバーにするのですが、結局ドライバーは無視。
謎に自分の勘を信じて突き進みます。
ここもムカつくポイント。
だが幸いにしてこのドライバーはかなりのベテランらしく、50歳。
30年は運転しているようで、なかなかの運転テクニックを見せてくれました。この人の性格やスタンスにはかなりムカつきましたが、ぶちぎれないですんだのは、彼の運転技術が割とちゃんとしていたからです。
多分この人はいい奴なんです。
いい奴エピソードをこの後に書きます。それもムカついたのですが。
話は戻りまして、水没だけなら妥協と運に任せて進めばまだなんとか進めました。
けど最初にあの川を渡ってしまった以上、水量が増えてもう渡れなくなっている可能性もあり、
進むも地獄戻るも地獄。
なわけです。
もうこうなれば進むしかない。あの川を渡れたのだから、大体なんでも渡れるだろうって感じです。
だがしかし、ここで大きな第二関門。
道が切れています。
雨のため道に大穴が空いてしまって、人だけなら乗り越えられても、とても車は乗り越えられそうにありません。
いや、もうこれ無理じゃん。けどだいぶペンバ側まで来ちゃったし最悪だよ、、、
とか、考えていたらドライバーとその辺の村人が協力して、そこら辺の木を集めただけの超簡易的橋を作ってました。
いやいや、こんなんで。
絶対渡れるわけないでしょう。とかおもってたら。とりあえずドライバーから説明。
人間は降りて、先に渡ってから車を渡らせる。とのこと。
今思い返してもこの旅1番の緊張感でした。
そして、、、
Conseguimos!!!!!
奇跡の通れちゃいました。
本当に感動。やつの運転テクニックすごいなと感動していました。
さて、暗くなる前にこの何もない村ゾーンを突破して、アスファルトの道までに行きたい!と思っていたら。
ここでまた悪夢が発生。
私たちの後ろにいた車がうまく渡ることができずに穴にはまってしまったのです。
こちらとしては放っておいて欲しいのですが
(電波も何もないところで暗くなると、自分たちの安全も危うくなる)
そこはモザンビーク人の謎の正義感登場。
とことん付き合ってあげちゃうのです。
これがドライバーにムカついたポイントその2。
聞くところによるとモザンビーク人のコミュニティは小さいみたいなので、すぐにこゆとき手伝わなかったりするとその噂が伝わって、村八分みたいなことになるとか。
ペンバでは一緒に夕食をとろう、と約束していた隊員もいるのに、隊員にも我々隊員の面倒を見てくれる調整員にも連絡が取れない。
どんどん日が暮れて真っ暗になって行く。。
けど出発する気配はなし。
2時間ほど奮闘したのち。
ようやく運転手が後ろの車を助けることを諦めてくれました(ほっ)
でももう辺りは真っ暗。
水没した道を避けるのにヘッドライトだけだと本当に心配です。その後大きな池を乗り越えるために、全員で窓から身を乗り出して、池に落ちないようにみんなで体重を傾けたり、
池が深すぎてヘッドライトまで水没して辺り真っ暗になったりとやばいシーンはありましたが、無事にペンバへたどり着くことができました。
オンロードへ出た時の安心感。
オンロードに出れたのは22:00とかですかね。
東京から8時間大阪まで車は疲れるう、とか思ってましたけど、もはや余裕に思えてきます。
車揺れないやん。
絶対いつかは着くやん。
道あるじゃん。
って言う。とにかくえらい目にあいました。
そしてようやくペンバについたのが午前2時。
もうどこでもいいからということで、高いホテルに入って、みんなで雑魚寝をしました。
(これまたいろいろあって人数通りのベッドがなかったのです)
けど、ペンバについた時のあの整備された綺麗な景観を見たときはなかなかの感動でした。
ペンバとても綺麗で整備された町です。あの感動はもしかしてこの旅で1番だったかも。
1/19(2日目) 陸路移動+船 ペンバ~イボ島
1日目の記述がかなーり長くなってしまいましたが。なんとこれから毎日さまざなことがありすぎて、全然終わりません。笑
ペンバには、任地リシンガにはないショップライト(大型ショッピンセンター)があります。
イボ島へ行くに向けて、ここで簡単にお酒などの買い出しをします。
南アに行ってからイボ島へ行くメンバーもいたので、ペンバ空港に全員集合です。
ちなみに他のメンバーによると、この時点でリシンガから陸路メンバーは疲労感めちゃくちゃ出ていたそう。
そらそうや、そもそも全然ねれてない。
15:00にペンバ空港を出発し、予定だと18:00に海沿いに到着、そこから船で渡ってイボ島へ向かいます。潮の関係で満潮じゃないと渡ることができないため、18:00に海へつくことは必須です。
ペンバ空港から実はセスナの小型機が出ているのですが、これまた予算の関係で陸路で。
みんなでわいわい修学旅行のような感じでしゅっぱーつ!
ってしたかったですが、リシンガ組は疲労感と睡眠不足で結構爆睡。
途中国立保護区間があったので、ゾウとかいるかなーってみんな探してましたが、モザンビークは内戦時にかなりの数の動物を殺してしまったので、見れませんでした。
さてさて、三時間でつくはずだったこの陸路。
近道の橋が流されたとかで遠回りしていくしかありません。
これまたひどいオフロードを結論6時間。
いやいや、予定狂いすぎだろ。リシンガからの道のように道が切れたりはしてませんでしたが。
そしてここで追い討ちのように。
悪質警官に捕まりました。
モザンビークでは非常に多いことなのですが、警官と空港職員は給与が低いため、職権濫用をして、お金をせびって来ます。
警官に不審者ということで止められることは、彼らの業務上致し方ないことなので拒否ができないのですが、
今回は全員車から降りろということで、カラシニコフ銃を持った警官隊に連行されて建物に監禁されます。
警官に関わるトラブルで初めて怖いって思いました。
そこでドキュメント(身分証明書)を出せとのこと。
まあここまでは普通なのですが、明らかに我々からお金を巻き上げようと捕まえたので、何かしらの穴を見つけたい警官たち。
実際、我々を捕まえた酒臭い親父警官が下記報告を上長にしているのを聞いてしまいました。
「やりましたよ、上司。私が怪しげな外国人(=カモだと思ってる)を捕まえました!喜」
けど、証明書も全員携帯し、何も悪いことはしていない。
おまけにポルトガル語べらべらの先輩たちがいてくれたおかげで、向こうが要求していることもすんなり受け入れ、対応することができました。
先輩たちすごいっ!!
こういう時は全面的な服従が必要です。
少しでも反抗しようものなら、難癖つけられて解放が遅くなるし、反抗によって新たな罪になってしまうこともあるからです。
それでも今回の人たちは特に悪質で、理由もないのに粗探しと時間のばしのために7〜8回は身分証明書を同じ顔写真のところを一人一人確認していました。
だいぶこれはイライラしましたね。
帰りの時もそうでしたが、カーボ・デルガド州は警官に捕まる頻度高すぎ。
日本的感覚でいうと、最初にチェックした警官が他の検問している警官に情報共有しろや、とか思いますがそこはモザンビーク。
全くないので、毎回チェックを受けます。
止められる回数がたった6時間の間に5〜6回とかなり多かったし、毎回車を止めて全員証明書を出さなきゃなので本当にイライラします。
さて、そんなこんなで21:00頃に島の対岸側に来たわけですが、、、、。
モザンビーク人:「今は引き潮だから0:00まで待つ必要がある」
え、なんだってー!!!!
またこれ昨日と同じパターンやん。怒怒怒
そして絶望。
ずっと狭い車内で揺られて6時間だったので、みんな新鮮な空気と手足を伸ばせる自由を味わいたい、とのことでみんな外に出て待っていました。
おかし食べて、楽しい会話をして。
待望の0:00を迎えました。
ようやく出発か!?となりましたが、
「0:00は1番の干潮の時間だからあともう少し待って暮れ」
いやいやいやいやいやいやいや。
はなしちがくね
これ朝まで渡れないやん💢💢
ということで、まだまだ待つこととなりました。
途中雨季なのでゲリラのような雨が降ったりしたので僕はずっと狭い車内でゲームをしながら待っていました。
暇つぶしグッズ神。
他のメンバーは車の中で寝たり、外で謎のアフリカしりとりをしたりなどして過ごしていました。
いや、これ車内で目をつぶっていたメンバー120%ねれないでしょ。狭いし、暑いし、かなり蚊がいるし、、、。
そんな中モザンビーク人の運転手たちは爆睡していたので、さすがと思いました。
自分もこれくらいの図太さを身につけないとな。
そして、待つこと6時間。
午前3時。
「よし、海を渡れるぞー!」
真っ暗な海を渡ることは転覆時にまず助からないので暗い中船で渡るのはとても嫌でしたが、これ以上車内にいるのも嫌なので、イボ島へ向かうこととなりました。
そして、船で渡ろうとした際にまたゲリラ。
僕はヘッドライトと登山用雨具を持参、ということであまり被害はありませんでしたが、女性隊員の中には雨具なしでノースリーブできていた方もいたので、おそらく相当な寒さをしいられることになったと思います。
雨で濡れるだけじゃなくて、かなり風もありましたので。
流石にいたたまれなくなり、雨具のおかげで濡れていなかったので、風にさらされる船の間は雨具をその先輩隊員に貸して、船を渡りました。
途中夜光虫が光ってなかなか綺麗だったのですが(曇っていたので星は見えない)
みんなもうそんな余裕はないようで、あまり夜光虫は見ていませんでした。
永遠に感じた、この船。
1時間ほどしてようやく無事にイボ島へ上陸。
ホテルの人もおそらく寝ていたのですが、なんとか鍵を開けてもらい、シャワーを浴びて。
ようやく就寝。4:30。
なかなか笑えるでしょう。
イボ島が始まる前なのに信じられないほどの疲労感です。
これから話は本番なのですが、あまりにも長くなりすぎたので、その先は次回。
楽しいイボ島での思い出と、楽しい楽しい帰り道での話が待っています。