ノピとモザ

2017年7月から2019年7月までモザンビークにて、青年海外協力隊 PCインストラクターとして活動していました。当時の思うことや記録など備忘録代わりに気ままに書いてました。 日本へ帰国しましたが、改めて思うことやカルチャーショックについても書いていきます。フィギュアスケート好きです⛸

もざぴ日記29 ~モザンビークの小学校~活動見学①

先日からマプト、イニャンバネへオリンピック観戦と、先輩隊員の活動見学のため訪問してきました。

下記、活動見学の内容について記載します。

 

活動内容について(青少年活動)

首都マプトにある小学校で、小学校6,7年生の音楽と体育の授業を担当している先輩隊員の活動を見学してきました。

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6,7年生というと、日本でいう12歳ごろに当たりますが、こちらは進級にあたり、試験をクリアしなければならないため、体の小さい子もいれば、結構大きい子もいました。

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一般的に、体の小さい子のほうが順調に試験をクリアしているので、

機転が利いて頭が良い子が多かったように感じます。


大きい子は・・・少しゆっくり目に物事を進める印象でした。

 

生徒の人数と点呼の取り方

授業内容についても驚きましたが(後述)
何よりも生徒の人数と出席の取り方にびっくりしました。

 

まず先生一人に対して、生徒が80人もいます。
そのため一つの机に対して3人がぎゅうぎゅう詰めで座っています。
そして中には座れない子もいて、床に座り込んでいる子たちもいました。

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一番衝撃は出席の取り方です。
見た感じだと8割~9割の生徒はちゃんと出席しているように見えましたが、
先生が出席の点呼をとるときに名前を呼ばずに出席番号のみで呼びます。
なんか囚人みたいじゃないですか(笑)


おまけに呼ばれて1秒~2秒で答えないと、欠席扱いにされるのです。
本当にひどい。ww

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なかには友達とおしゃべりに夢中になってすぐに返事ができない子や、
ぼけっとしていて返事が遅くなる子もいて、
4~5秒して遅れて返事すると先生が舌打ちをして、「もう遅い」ということで、
欠席にしてしまうのです。

 

なんなんでしょう。
このいい加減さというか、職権乱用で支配してる感というか。


今まで日本でもこんなクソな人間が学校で生徒を指導しているのか、と驚いた人はいましたが。
なかなかこの出欠の取り方ひとつでモザンビークの先生の権力を垣間見た気がします。

 

僕が小学生だったときはひたすら隣の席の友人としゃべっている子供で、先生の言うことなどほぼ聞いていなかったので。
僕がモザンビーク人であれば結構な回数で出欠をスルーされていたことでしょう。


欠席回数が多くて進級できなかったかも・・・・(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

 

音楽の授業

最初に見学させてもらったのは、音楽です。
約2時間ほどぶっ続けの授業です。

 

さて、最初に先輩ボランティアが担当の先生(一緒に活動してくれるモザンビーク人のことをカウンターパートという)
に「音楽の授業の導入をしてください」と、

頼んだところ、音楽の理論ということで淡々と話をしていました。

 

おそらくモザンビークの音楽の授業とはこうなのでしょう。
ひたすら理論を呼び上げて、生徒がノートにとり、暗記する。
日本以上の詰め込み教育です。

 

先輩ボランティアの活動

これでは音楽の楽しさを知ることができません。
もやもやしていたところに先輩ボランティアが授業をする番が回ってきて、
「幸せなら手を叩こう」のポルトガル語版と日本語版を歌う授業が始まりました。

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机の縦1列1組として、4組に分かれて立ってポルトガル語と日本語で「幸せなら手を叩こう」を歌いながら、一緒に手拍子をとっていました。

 

日本語での歌詞が難しかったようで、ちゃんと歌うことができずに、ところどころモゴモゴしたりしていましたが、
日本の小学生のように楽しそうに歌を歌って、リズムに合わせて手を叩いている姿が印象的でした。

音楽はこうでないと。

 

僕が印象に残ったのは一番最後に歌った1組がたまたま女子が多かったのか、

しっかりした子が多かったからかはわかりませんが、
一番ちゃんと歌えている人が多かったです。


そのため先輩ボランティアがほめていたのですが、なかなか先生から褒められることが少ないのでしょう。


少し照れながらもうれしそうにしている姿がとてもかわいかったです。

やはり子供は素直でよいですね。

 

どこにでもいる悪ガキ

2組目の後ろに悪ガキが3人座っており、ずっと見ていてもしゃべってばかりで、
歌う順番になってもちっとも歌っていませんでした。


特に真ん中に座っていたたぶん一番悪ガキ(そしてクラスで一番小さい)は途中から立つように指示されたときに机に潜り込んで、
隠れて歌わないでサボる、ということをしていました。

 

けど大体こういう子供ってパワーがあるんだよなって思ったり。
こういうときのようによくない(サボる)方向へ引きずることもあるけど、
この子をうまく扱えばよいほうにほかの生徒も引きずられる。


僕は先生でも何でもありませんが、なんとなくこいつを抑えれば
うまくいくな的な動物の勘が出てきました(笑)

 

そこで、先輩隊員の活動だから自由に教室を動き回るのは悪いと思いつつ、
悪ガキのそばに行って、座ってみました。


やはり近くに行くとふざけられないと思って、ちゃんと歌いだします。
そしてこういうやつは大体声もでかいし、何事もうまくでうまくできるものですwww


日本も世界も同じですね。

彼も歌わせてみるとちゃんとできるし、他の生徒が詰まってしまうような日本語の難しい歌詞もちゃんと歌えていました。


そのあとすぐに授業が終了してしまったので、彼から派生させたいい効果を持って、みんなでちゃんと歌うことはできませんでしたが、

 

そのあとで「やればできるじゃん、うまいね!」といったらどや顔をしていました。


きっと小学校の先生はこういう子供のキャラクターをうまくとらえて、
うまーくコントロール取れる人が慕われるし、うまく授業ができるのだな、と実感しました。

 

体育の授業

そのあとは体育です。

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僕が小学生の時は異常に教室が余っている学校だったこともあり、男子と女子で教室を分かれて着替えていました。


一番若くて12歳、ということは男子は成長が遅くてまだまだ子供ちゃんな感じですが、
女子は多感になりだす頃ですよね。


そんな年ごろにもかかわらず、まだぼくが教室にいるときからおもむろに着替え始めていました。
逆にこっちがはずかしいわ!w

 

男子は教室がないからかおもむろに外で着替えだす。
たくましすぎる。なかには外で着替えている女の子の強者もいました。
もはや公共わいせつやん。そんなことを考えるほうがエロなのか。。。(反省)

 


体育の授業は近くの空き地へ出かけます。

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※右から二番目の子供のリュック。

外国あるあるのおかしな日本語


先輩ボランティアによると、彼らは6年生になるまで体育を実践としてやったことがなかったそう。
進級のための学力テストに向けて、詰め込み授業をするのだとか。


体育の詰め込み授業とか、音楽と同じように本来の楽しさがわからないから、
子供にとっては本当にかわいそうです。

 

体育着はそんなに大事?

体育の授業に参加するためには、体育着に着替えなくてはならないようです。


単に忘れただけなのか、お金がなくて体育着を買えないのかは不明ですが、
制服のまま授業に参加しようとしたり、上半身は体育着だけど下半身は制服ズボンにもかかわらず、
丈をおって半ズボンのように見せて参加しようとしている生徒もいました。

 

学校のルールで制服での参加は禁止されているようで、先生や先輩ボランティアに放り出されていました。

ルールがルールなので、意見としてなんとも言えないところですが、ただ体育着を忘れただけだったことを願いたいです。

 

日本も体育着忘れたら参加できなかったっけ。

 

走るのが嫌いなモザンビーク

体育の内容は日本のようにドッジボールをしたり、バスケットボールをしたりはせずに、
この日はひたすら走らされていました。

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しかし、モザンビーク人の大人はめったに走らないことから象徴されますが、
モザンビーク人は走るのが嫌いです。おそらく。


最初先生先導で生徒が一列になって、走るコースはここだよ、ということで
グランドを一周ぐるっと歩いて回った後を走ります。

 

しかし、だんだんその円が小さくなってくる。笑
日本のようにカラーポーンを立てたりしないので、はっきりとこの外側を走りなさい、
という指標がないので、どんどん子供たちがショートカットをして、円を小さくしようとするのです。

 

 

おまけにこの日は天候がかなり良く、日差しがかなりかったです。
そのためぼくは日傘をさして、生徒がショートカットをしないように四隅に立って、外側を走るように指導していたのですが、


僕の傘の日陰に入ってすぐに休もうとするわ、先生や日本人二人が見てないと思ったらすぐに
歩こうとするわ。


「せんせい~。もう~つかれた~やすみたいいいい」
とかいいながらはしるわで。


なんか笑えましたwww

自分も小学生の時こんなだったったけ。笑
たしかかなりのヘタレではあったはず。

 

それを15分?ほどしたあとは4組ごとの列にならばせて、順番に走るリレーのようなことをしていました。

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※分かりにくいですが、列の周りを走っているのがリレーの走者。列の周りを三周して、次の人へバトンタッチです。


こちらは走るのが嫌いなモザンビーク人でも競争がかかっているので、すごい盛り上がって楽しそうにやっていました。


やはり子供にはだらだらではなく、ゲーム性を取り入れないとだめですね。

 

 

先輩ボランティアのカウンターパートも専門は体育のようで、自信をもってしっかりと指導に取り組んでいるのを見て、
音楽の時の適当さでいつも接しているわけではないと知って、少し安心しました。

 

最初はぼくに警戒して全然話しかけてきてくれなかった子供たちも、リレーの途中では徐々に話しかけてきたり、近づいてきてくれたりしてくれて。
やっぱり子供はかわいいなあ。

 

自分も子供たちと一緒だったらたのしいのになあ、なんてかんがえてたりしました。笑

 

音楽の授業の時の例の悪ガキは、例にもれず運動神経抜群なようで、走るときは軽やかそうに余裕そうにしていたので、ちょっといじったらよろこんでいました。笑


自分はそんな悪ガキじゃなかったはずだけど、なんとなく本能的にこういうやつの扱い方がわかる。笑

 


そんなこんなで、8時に始まった授業は11:20ごろに終了し、
グランドで自由解散となりました。


日本のようにクラスに戻ってホームルームして、帰宅とかではないので少し驚きましたが、

そのほうがすぐに家に帰れるし、先生も生徒も自由な時間ができるからいいんですかね。
日本人のぼくからすると最後の締めがないのは少し物足りない気がしました。。。


と、モザンビークの小学校はこのような状況でした。


この内容だけで結構なボリューミーになってしまったので、残りの3つの活動についてはまた次回。。

 

ではあて あ ぷろっしま〜〜!